Short bio

大橋香奈 Kana Ohashi (Ph.D. in Media and Governance)

映像エスノグラファー|東京経済大学コミュニケーション学部准教授

  • 略歴
    大学卒業後、サントリーホールディングス株式会社に5年半勤務し、健康食品のマーケティングに従事した。退職後、フィンランドでの活動を経て、英国のMetFilm Schoolドキュメンタリーフィルム制作プログラム修了。2018年9月慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程修了。博士(政策・メディア)。
    博士課程では「移動」の経験と「家族」のあり方に関する映像エスノグラフィー研究を実践した。研究成果として制作した映像作品『移動する「家族」』を上映し、参加者と対話するための上映会を全国各地で開催。2023年12月までに、52箇所で開催、1,036名が参加した。本作の上映の実践については、日本生活学会の論文誌掲載の査読付論文にまとめた(研究業績→Publications)。
    2019年に制作した共同監督作品“Transition” (Co-directed by Kana Ohashi and Daijiro Mizuno, 2019)が国際ドキュメンタリー・フェスティバル・アムステルダム(IDFA)2019のコンペティション部門(ショートドキュメンタリー)、ドイツの日本映画祭「ニッポン・コネクション2020」の「ニッポン・ドックス部門」、Riga Pasaules Film Festival 2022に入選。
    2016年度から2019年度 女子美術大学(芸術学部)非常勤講師、2019年度 慶應義塾大学(文学部)および実践女子大学(人間社会学部)にて非常勤講師を務めた。また、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)主催「2019年度思考と技術と対話の学校」のスタディ・ナビゲーターを務めた。
    2020年度から2023年度日本生活学会理事。
    2021年度-2022年度、慶應義塾大学東アジア研究所研究員(非常勤)。
    2020年度より東京経済大学コミュニケーション学部専任講師、2022年度より准教授。
    2024年度科学研究費助成事業(科研費) 「若手研究」に研究課題名「原発避難者の移行経験に関する理解と対話を広げる映像エスノグラフィー研究」が採択された。
  • 専門
    研究対象:人びとの「移動」の経験
    ここでいう「移動」は、身体の移動だけではない。ジョン・アーリやアンソニー・エリオットの著作に影響を受け、下記のような「移動」の経験に関心を持っている。
    ・通学、通勤、ケア、旅行、移住のための身体の移動
    ・商品や贈り物などのやりとりのための物の移動
    ・メディアに登場するイメージを通じた想像による移動
    ・バーチャル空間での移動
    ・人びとが「重要な他者」との間で行うコミュニケーションのためのメッセージやイメージの移動
    研究方法:映像を中心としたビジュアル・エスノグラフィー
    サラ・ピンク(Sarah Pink)の著書“Doing Visual Ethnography”で紹介されている方法論をベースに、写真や映像をはじめとする視覚的な方法で、人びとの経験を協働的に理解し表現することを目指している。また完成した研究作品(research-creation)を上映/上演/展示することによって、研究内容を多くの人と共有し対話する場づくりを行い、その実践も研究対象にしている。
  • 問い合わせ: info(a)yutakana.org
    ※仕事のご依頼については、内容やスケジュールによって対応可能な場合はご連絡いたします。大学での本業が優先となるため、対応できない場合もあります。あらかじめご了承ください。
    ※東経大の学生は、質問や相談がある場合、tkuメールで連絡してください。
    ※東経大以外の学生からの個別の研究相談には応じられません。
  • Kana is a visual ethnographer based in Tokyo, Japan. She completed Documentary Filmmaking programme at MetFilm School London. She made an ethnographic documentary “‘Families’ on the move” as a research creation and was awarded Ph.D. in Media and Governance from Keio University Graduate School of Media and Governance, Japan.
    “Transition”, a documentary film co-directed by Kana Ohashi and Daijiro Mizuno, was selected for the IDFA Competition for Short Documentary of the 32nd edition of International Documentary Film Festival Amsterdam, The Japanese Film Festival Nippon Connection 2020 ‘NIPPON DOCS’, and Riga Pasaules Film Festival 2022.
    She is currently working as an Associate Professor at Department of Communication Studies, Tokyo Keizai University.
  • Contact: info(a)yutakana.org